小学生向けのプログラミングの学習が無料でできる方法をご存知でしょうか。
しかし、無料で使えるプログラミング学習といっても、どのように学べて、かつ効果があるのかが気になりますよね…?
無料の学習方法は、スマホのアプリで手軽にはじめられるものや、パソコンを使って複雑なプログラミングをしていく本格的なものまで様々あります。
まずは子供をプログラミングに触れさせたいだけなのか、それとも、本格的にパソコンで触れさせたいのかで、使える学習サービスは異なってきます。
学習サービスは、だんだん難しくなっていく課題を簡単な方からクリアしていくタイプのものと、はじめにチュートリアル(機能や使い方の概要を教える動画や説明書)とサンプルを見てあとは独学的に学んでいくものと大きく2種類があります。
そのため、無料でできるプログラミング学習サービスは数多くありますが、子供に学習してもらうために、どのようなタイプがあっているのかを知っておく必要はあります。
この記事には、無料の小学生向けのプログラミング学習のいろいろな方法を紹介し、特長やメリット・デメリットを書きました。
なお、無料と謳われるプログラミング学習サービスには、はじめの入門編までは無料でレベルが上がると有料となってしまうものもあります。本記事では完全に無料なサービスのみを集めました。
この記事を読めば、小学生が無料でプログラミング学習をはじめる手助けになるよ!
無料のプログラミング学習サービス
無料で利用が可能な、子供向けのプログラミング学習サービスです。
無料の子供向けプログラミング学習サービスは数多くありますが、代表的なもの、小学校の授業の教材として使われているものをピックアップしました。
Scratch(スクラッチ)
Scratch(スクラッチ)は、アメリカで開発された主に8歳~16歳までの子供を対象としたプログラミング教育のためのソフトウェアです。
Scratch(スクラッチ)の特長は、プログラムをある命令や動作を持ったブロックをつなぎ合わせるように組み立て、プログラムを作成していきます。作成したプログラムは、画面上で実行し、動作を確かめることができます。
Scratch(スクラッチ)のプログラミングは、ゲーム、アニメーション、アート作品、音楽作品などを創作することができます。
スクラッチの詳しいはじめ方はコチラをご覧ください。
スクラッチの公式サイトはコチラになります。
Viscuit(ビスケット)
Viscuit(ビスケット)は、日本人が開発したプログラミングの思想を直感的に学ぶことができるソフトウェアです。
ビスケットはまだ言葉がままらない子供でも、コンピュータにやって欲しいことを単純に指示することができるように設計されています。
ビスケットの最大の特長は、メガネと名付けられたプログラミングの概念を子供でも直感的に理解できるように考えられた仕組みにあります。メガネとは、プログラムを実行する前の状態と、プログラムを実行した後の状態をビジュアルで表現します。
通常、プログラミングは言語的な表現をするものなのですが、ビスケットにおいてはビジュアル表現が主体です。
ビスケットは、プログラミングによって、ゲームや絵本、アート作品を作成することができます。創作できるものは、スクラッチとほぼ変わりありません。
ビスケットの使い方を詳しく解説した記事はコチラです。
ビスケットの公式サイトはコチラになります。
Code.org(コード ドット オルグ)
Code.org はアメリカの非営利団体が運営する、子供(4歳~13歳)を対象に、プログラミングを学習できるウェブサービスです。
運営は寄付によって賄われており、利用者は無料で使うことができます。
アメリカ発のサービスですが日本語に翻訳されているので、日本語で利用が可能です。
Code.org の学習コースはたくさんありますが、中でもアワーオブコード(Hour of Code)という学習コースが人気があります。その理由は、プログラミングがはじめての小学生でも、数時間でプログラミングの楽しさを体験できるように凝縮されているからです。
アワーオブコードの古典的な迷路という学習コースを含めた使い方をコチラの記事で解説しています。
Code.org の公式サイトはコチラになります。
MakeCode micro:bit(メイクコード マイクロビット)
MakeCodeは、マイクロソフト社が開発・運営している子供向けのプログラミング学習サービスの総合サイトです。マイクロソフト社は、パソコンのOSである「Windows」を開発しているアメリカの大企業です。
MakeCodeは、いくつかの学習サービスの入り口となっており、Minecraft(マインクラフト)やmicro:bit(マイクロビット)、Cue(キュー)、Arcage(アーケード)などの学習サービスにとぶことができます。
マインクラフトは、学校組織のアカウントが必要で、マインクラフトのEducationを有料で購入する必要があり、無料では利用ができません。
(ただし、Minecraft Education単体であれば、無料体験版で利用することはできます)
MackCode micro:bit(マイクロビット)は、無料でプログラミング学習をすることができるため、おすすめです。
マイクロビットとは、小さな電気基盤にLED、ボタン、各種センサー、マイコン、通信機器、入力端子等がついているプログラミング学習用の教材です。
マイクロビットは、つくったプログラムによってLEDを光らせたり、他のマイクロビットに通信でメッセージを送信したり、様々な電気的な動作を体験することができる教材です。
MackCode micro:bit では、学習でつくったプログラムをエミュレーター(画面上の仮想マイクロビット)を使って動作の確認をおこなうことができるのです。
エミュレーターのため、実物のマイクロビットを購入しなくても、プログラミング学習ができるというわけです。もし、実物のマイクロビットがあれば、つくったプログラムをマイクロビットに転送し、リアルに動作を見ることもできます。
マイクロビット自体は2000円程度で購入可能なため、子供の興味があれば購入しても損はありません。
MakeCode micro:bit は、プラモデルやロボットなど、機械工作に興味のある子供たちにおすすめのプログラミング学習サービスです。
Make Code micro:bit の詳しい始め方を解説している記事はコチラです。
MakeCode micro:bit(マイクロビット)の公式サイトはコチラです。
Google 子供向けコーディング言語
Google 子供向けコーディング言語は、Googleが提供している子供向けのプログラミング学習教材です。
スマホでもパソコンでも利用でき、操作説明もとてもシンプルで、まだ文字の読めない子供でも理解ができるように、使い方や操作説明は最小限の説明で、言葉よりもビジュアルで理解できるように工夫されています。
ブロックを組み合わせてプログラムをつくり、キャラクターのウサギを動かして、ニンジンを獲得していくゲーム形式になっています。
課題数も全部で6個と小規模で、スマホでも操作可能なため、気軽に利用できる無料のプログラミング学習教材です。
対象年齢は、4歳~8歳程度の、園児から、小学生の低学年向けのプログラミング学習サービスです。
まだ子どもが小さく教育目的のパソコンを買おうとは思わないが、プログラミングに興味を示すのか、スマホでもできる教材で体験させてみたい方にはおすすめです。
Google子供向けコーディングの詳しい使い方はコチラの記事で解説しています。
Google子供向けコーディングの公式サイトはコチラです。
無料のプログラミング学習ソフト
無料で利用が可能な、子供向けのプログラミング学習ソフとしては、教育版マインクラフトの無料体験レッスンが挙げられます。
教育版マインクラフト(無料体験)
教育版マインクラフトは、任天堂スイッチの人気ゲームのマインクラフトとプログラミング学習を組み合わせたユニークな子供向けのプログラミング学習教材です。
教育版マインクラフトは、Windowsパソコン、MAC、iPad、Chrome Bookなどにインストールして利用します。
教育版マインクラフトを利用する場合、本来は、学校や団体から提供を受けた専用のアカウントでサインインする必要があります。
でも、無料で教育版マインクラフトを利用することも可能で、サインインせずに「アカウントをお持ちでない場合は無料体験レッスンをどうぞ」と表示されているところをクリックすることで、デモレッスンモードで起動させて利用することができるのです。
マインクラフトはゲームとして有名ですが、学びの要素も強いゲームです。そこに、プログラミング学習要素が加わったのが「教育版マインクラフト」です。
ゲームは好きだけど、勉強は…という子供でも、ゲームの延長でプログラミング学習ができるのでゲーム好きの子供には特にはじめやすいのが「教育版マインクラフト」です。
教育版マインクラフトを利用するにはダウンロードとパソコンへのインストール作業が必要です。
ダウンロード元やパソコンへのインストール方法、無料で利用する手順についてはコチラの記事に詳しく記載しました。
無料プログラミング学習サービスの種類
無料で使えるプログラミングやパソコン学習の方法は、無料のウェブサービスやアプリを利用する方法です。
スマホアプリで学習する場合は、子供が小学1年生程度で、プログラミングに興味を持つのかどうかを探るために、おためしで使ってみたい場合に便利です。
自宅にパソコンがない場合も、とりあえずスマホで子供の反応をみてみる事ができるからです。
一方で、無料といっても本格的にプログラミングを学びたい子供には、やはりパソコンでの学習をおすすめします。理由は、画面の大きさや、キーボード・マウスの使い勝手を考えると、スマホやタブレットよりもパソコンの方が断然操作しやすいからです。
無料のプログラミング学習サービスを使う場合、学習方法や画面の使い方は、チュートリアル(機能や使い方の概要を教える動画や説明書)を見て自ら勉強する必要があります。
チュートリアルがあまり詳しくなく簡易的な場合には、保護者が先に理解し、子供に教えてあげないと難しいケースもあります。
プログラミング学習サービスは海外(特にアメリカ)の場合もあり、日本語への翻訳がされていない場合も、保護者が子供に説明してあげないと厳しいケースもあります。
プログラミング学習サービスのタイプは大きく2種類あります。1つ目は、簡単な課題から難しい課題が次々と出され、それを1つ1つクリアしていく課題クリア型です。
もう1つは、チュートリアルと出来上がっているサンプルを見ながらて、自由に独学しながらプログラミングを進める独学型です。
課題型の学習サービスは、プログラミングの初心者から上級者まで、誰でも学びやすい特長がありますが、出される課題が単調だと飽きてしまいやすいです。
独学型の学習サービスは、どちらかというとプログラミング経験者向きで、自由自在に創作できる魅力がありますが、壁にぶちあたったときにうまくサポートしてあげる必要があります。
独学型は、親子で一緒に取り組み、保護者が子供に教えながら進めることも可能です。
無料で使えるプログラミング学習サービスの多くは、アカウント登録をすることで、学習状態の保存ができます。保存しておくことで、次回につづきの課題からはじめることができます。
そのため、継続して学習利用したい場合には、事前にアカウントの登録をおすすめします。